有効需要の原理

読み

ゆうこうじゅようのげんり

意味

一国の経済活動の水準を決定するのは有効需要(貨幣的支出に裏づけられた需要=実際の購買力を伴った需要)の大きさによるという理論。
1936年、イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズが「雇用・利子および貨幣の一般理論」において提唱した。
一国の国民所得や総雇用量は、財・サービスに対する有効需要によって決定され、また有効需要の大きさは総供給と総需要とが均衡するところで決定されるという考え方となっている。

一般的にマクロ経済学において、有効需要は次の式で表すことができる。
有効需要 = 消費 + 投資 + 政府支出 + (輸出 – 輸入)
上記式にもとづき、ケインズは、不況時においては、政府による財政出動によって、有効需要を創出すべきと主張した。
この考え方は、アメリカ政府が実施した第二期ニューディール政策(1935~1937年)に影響を与えたとされる。

ケインズ以前のアダム・スミスに代表される古典派経済学においては、セーの法則が表すとおり、供給によって経済活動の水準が決定され、マーケット・メカニズムに任せることで、供給に需要が伴い、完全雇用も達成されるとされた。
しかし、1929年より始まった世界恐慌は、その前提を覆すこととなり、新たな経済理論が求められた。ケインズ経済学はその要請に応えた理論となった。
ケインズは、経済活動や雇用の水準は供給ではなく有効需要によって決定されると考え、需要不足が失業や不況を引き起こすと説明した。

関連語句

セーの法則

登録年月

2026年5月